Tips
11.162017
ストーマパウチ使用レポート:イーキン
試用製品:Eakin イーキンパウチ フラット ドレナブル
1、ストーマパウチ(バッグ)本体
今回のレポートで試用したパウチの中ではパウチ容量が650cc(実測値)と最も小さく、他社より20%~30%小さい。排出口のパーツや排気口など全般的に構成物が小ぶりで、小児用から派生した製品なのでは、と思ってしまう。
不織布は全社の中で最もパターンが大きく、深いエンボス加工が施してあり、手触りが良く交換時まで毛羽立つことも無く優れている。このせいかパウチのパリパリ音(カサコソ音)が気にならない。また不織布にはスリットがあり、そこからストーマの状態が確認できる。排気口(写真I3)は丸く、先の実験では排気量が全社の中で最も小さい2.9cc/秒/2.1kgであった。パウチ容量も小さいため、80%排気時間でも特に問題になる事は無い。
2、面板
多少厚めだが、見かけによらず柔らかい。バッグと面板の接合部より12mm程の幅しか外周部に伸びていないため腹壁への接触面積はコンバテック社のエスティームプレカットに次いで小さい。外見から接着力を心配したが、初期接着力に関しては、しっかりと腹部へ装着できた。
面板の上からは不織布が貼付されていて手触りが良い一方、面板の吸水具合が確認できないため、この不織布は無くても良い気がする。面板の組成は、親水性ポリマーにCMC、ペクチン、疎水性ポリマーにPIBとオーソドックスな配合で、水を吸って溶ける溶解タイプである。
実際の使用では装着後4~5時間ほどで面板の淵から皮膚保護剤がわずかに滲み出てきたが、その後その保護剤は乾燥、硬化し、特に実用上問題なかった。先の面板耐久実験では、貼り付け後落下まで84時間(4日と12時間)と全社を通じ一番早く落下した。この時間の長短に関しては皮膚保護機能も含めた上で評価をくだす必要があると考える。
3、排出口
排出口の表面と裏面ともにコロプラスト社のそれと似た柔らかい樹脂のプレート(⑤、⑥)が張り付けられている。排出口長は65mm。形状が柔軟に変化し排出作業は問題ないが、このプレート幅が15mmと他社よりも狭く、この狭さが拭き取り作業を極端にやり難くしている。このプレート幅はもう少し広めにほしい。表(おもて)面プレート上部に付属しているタブも小さすぎて、あまり有効とは思えない。
4、排出口留め具
コロプラスト社と同じ構造である。樹脂タイプ(③)とフェルト状化学繊維(④)の組み合わせで、排出口巻き上げ後、排出口脇から伸びた二本の留め具(③)で両脇から留めるタイプである。
簡単に接着、剥がすことができて接着力としてはちょうど良い(コロプラスト社は若干強力すぎ)。
二本の面ファスナー留め具(③)の腕の長さが若干短く、雑な留め方をすると裏の面ファスナー(④)との接着面積が小さくなる。ここもあと数ミリ長くすると使い勝手が改善されると思う。
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