Tips
9.12024
こんなパウチあり?(新しいパウチに関する特許出願をしてみました)
オストメイトの皆様、是非↓の投票から本アイディアに関するご意見をください
今年の初めに新たなパウチに関する特許を申請してみました(他にも弊社ではパウチに関する特許出願はしているんです)。
これはあくまでも特許出願中の状態で、実際に特許が認められるかどうかは別物です。
この有効性、あるいはオストメイトの方々にとって、実際有用かどうかを聞いてみたいと思い、本tipsへの掲載に踏み切りました。
どんなパウチかといいますと、
一言で言えば、”パウチ上部に注入口をもつパウチ”です。
下の図2のように、パウチ上部に排出口と同じ仕組みを設けただけの極めてシンプルなアイディアに関するものです。あるいは図4のようにパウチ上部にキャップ式の注入口が付いたものも考えられます。
この新たに上部に設けた注入口/排出口をとりあえず下部の排出口と区別するために”注入口”と呼ぶことにします(実際にはガスの排出口としても機能するのですが)。
こんなパウチがオストメイトにとってどんな意味を持つのでしょう。
恐らくこの余分な仕組みのため、パウチのコストはおよそ1枚当たり20~50円程度高くなると思います。
これを踏まえて以下説明します。
【本パウチの効用】
まず、なぜこのようなパウチが有ったら良いな、と考えたか、ですが、まずは
1,手軽なパウチのガス抜きを実現、するためです。
オストメイトの方々の大半がパウチのガス抜きフィルターが実際に機能しているかどうか、に疑問を持っておられます。これは逆に日常生活でバルーニングに悩んでおられるということです。
夜中に膨れたパウチのガス抜きのためにトイレまで行くことは、時には面倒に感じることもあると思います。かと言って、その場で排泄物の溜まった排出口から軽くガスを抜こうとは思いません。
一方パウチ上部に付属した汚れていない注入口からのガス抜きだったらどうでしょうか?
パンパンに膨れたパウチの応急処置的に、ここから少しガスを抜いてやる方法は十分考えられる気がします。
ただ、このままではガスの臭いが気になって、その場でのガス抜きは躊躇うものですが、市販されているパウチ用消臭剤を使用することにより、消臭されたガスであれば、トイレに行く必要が無くなる可能性が多いにあります。
2,実はこのパウチは、消臭潤滑剤の使用時にこそ、真価を発揮するものなのです。
消臭潤滑剤とは、パウチ内の排泄物の臭いの軽減と、排泄物のパウチ内壁へのこびり付きを軽減することを目的とした薬剤で、既に様々なメーカから販売されています。
弊社内における各メーカの消臭潤滑剤の使用実験でも、どの製品も注入直後の消臭性や潤滑性能はその効果が十分感じられるものでした。
ただ、再注入せずに一回だけの注入では、消臭性、潤滑性はだんだんと効果が下がってくることも判明しました。
この注入作業は、新品のパウチに使用する場合は、大きなストーマ口から薬剤を注入すれば良いのですが、装着中のパウチへの注入となると、途端に面倒かつ時間を要す労力が必要となってきます。
その作業は、排泄物の付着した排出口からの注入となるため、排出口を逆さに持ったまま、汚れたパウチ内部への拡散が必要となります。そして一旦はパウチ内部に薬剤を満遍なく広げられたとしても、しばらくすると薬剤は直ぐにパウチ下部に溜まってきてしまいます。
本来であれば、この薬剤は、排泄物を覆い包むことによって、本来の消臭性能、潤滑性能を発揮するものなのですが、排泄物の下に溜まったままの状態では十分なパフォーマンスを発揮できません。
弊社では、これら使い勝手の問題やパフォーマンス、コストの観点から未だオストメイトの間で消臭潤滑剤が十分に普及していないのではないかと考えています。
ようやく本題に戻りますが、この問題を踏まえ、パウチの上部に注入口があったらどうでしょう?
● まず、事前に排出口に一定量の薬剤を注入しておく必要がありません。上部に注入口があれば、排泄物がたまった後からでも注入できます。
● 更に排泄物がたまった段階で、上部注入口から薬剤を注入することで、排泄物の表面を覆い包み込むように自然と下に落下していきます。これにより下に溜まったままの薬剤に比べ、消臭性、潤滑性がより発揮されます。
● またパウチ上部に注入口があれば、排泄物の量を見ながら薬剤の注入量を調整することができます。これにより従来より消臭潤滑剤の使用量を節約でき、弊社の見積もりでは、1パウチ装着期間あたり、100円程度の節約が可能と考えています。従来の使用方法では、事前に注入しておくため、結果的に排泄物の量が多くても少なくても一定量の注入が必要となります。
このように快適に消臭潤滑剤を使用できるようになれば、就寝前にこの薬剤をパウチに注入しておくことで、バルーニングに気付いた際には臭いを気にすることなく、トイレに行くことなく、パウチ内のガス抜きが出来るのではないでしょうか?
如何でしょう、このアイディア? 是非↓の投票でご意見をお聞かせください。
沢山の興味、ご関心を持っていただける様でしたら、更に詳細アイディアを入れ込んだこれらのパウチを検討したいと思います。
本件に関し、その他ご意見等あれば是非”info@kinokiita.jp”宛てお知らせください。